アレルギー性鼻炎と花粉症の違い
2017/03/05
アレルギー性鼻炎と花粉症という二つの言葉を耳にします。
ただどちらもくしゃみ、鼻づまり、鼻汁などの症状を特徴とする為、混同しがちです。
そこで、この二つの病気の違いについて説明します。
まずアレルギー性鼻炎という病気はアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)によって起こります。
このアレルゲンに対し、人間の免疫機能が過剰に働いてしまい、くしゃみ、鼻づまり、鼻汁などの症状が出るのです。
そしてアレルゲンの種類によって、鼻炎は通年性と季節性に分けられます。
通年性は主にハウスダスト(ダニの糞など)が原因で一年中症状が現れるのが特徴です。通年性のアレルゲンは、ほこりやダニなど1年中私たちの身の回りに存在する物となります。
一方、季節性はある季節にだけ発生するアレルゲンが原因となります。季節性のアレルゲンで代表的な物が花粉で一般的に花粉症と呼ばれます。
要するに単にアレルギー性鼻炎と指した場合、通年性と季節性(花粉症)の両方を含んでいます。ただ、通年性だけを指して呼ぶ場合もあるので、違いが分かりにくくなり混同しやすいのです。
では季節性と通年性に症状の違いはあるのでしょうか?まず分かりやすい違いは症状が続く時期です。
通年性はハウスダストなど季節を問わず身の回りにあるものが原因なので症状は一年中続きます。一方、季節性はアレルゲンとなった花粉の飛散する時期に発症します。どの花粉がアレルゲンとなっているかは個人によって異なります。
スギ・ヒノキの花粉なら3~5月がピークですが、イネやブタクサなら9月前後がピークとなります。毎年どの時期に花粉症になるかを把握しておくことが重要になります。また花粉症の場合、微熱が出る場合もあります。そのせいか風邪と混同されやすいですが、風邪と違い微熱が長く続きます。
また季節性のアレルギー性鼻炎の場合、結膜炎や咽頭炎など鼻以外のアレルギ-性炎症が起こりやすくなります。アトピー性皮膚炎の悪化を伴うこともあるので、早めの対策必要になります。